園だより
2022.08.18
入園受付前に、園長、ちょっと語っちゃいます。
ちょっと語ってもいいですか?
園長、まだお盆モードから抜け切らず、語りたい気持ちいっぱいなのです。
(それはお盆に限らずいつもか…)
長文です。
まずはこの度、津市私立幼稚園・認定こども園協会のホームページが完成しましたので、お知らせいたします。
(※下記リンクよりご覧ください)
9月1日の入園願書受付に向けて、皆さま様々な園さんをご検討いただいている時期だと思いますので参考になればと紹介させていただきました。
(皆さん高田幼稚園に来てくれたらなぁというのが本音ですが…あっ、これは心の声 笑)
ここで私は、高田幼稚園のことを「“仏教保育=インクルーシブ保育”に取り組む園です」と書きました。
うーむ、インクルーシブ。
私は正直なところ「”仏教保育”では分かりにくいかなぁ」とか、便宜上というか、言葉が浸透しているから分かりやすいかなぁと使いましたが、そもそも解釈が難しい言葉ですし、本当のところはあまり使いたくないのです(汗)
インターネットで「インクルーシブ保育」と引くと、
・人間の多様性の尊重等
・すべての子どもが教育を受ける機会を平等に保障される
・共生社会の理念の理解
・障がいのある子どもが生活する地域の学校に通うことができる
等々、示されています。
うーむ。
あえて「インクルーシブ」と言わなきゃいけない世の中って…
だって本当は、保育や教育って元々そういうものですよね。
それはキレイごとであって現実はそうじゃないのよって怒られちゃうかも知れませんが、でも「人間の多様性の尊重」って、それが本来の姿ですよ。
誰かが勝手な都合で作った「常識」や線引きによって区別されてしまう方が、不自然だと思うのですが。
それを「多様性を受け入れましょう」とあえて言うことに、抵抗を感じるのが私の本音なのです。
「普通」とか「一般的」とか、私もそういった言葉をつい使ってしまいます。
使ってからいつも「ハッ」とします。
それはあくまで、「私を基準にした考え方」でしかないからです。
「私はできている」「私は立派である」「私は善人である」etc.というポジションから、自分と違うものを排除しようとする私。
それをさも「そうあるべき」とでも言うように、考え方や生き方の違う人をバッサリとジャッジしてしまう私。
そもそも、私という人間は何様なのでしょうか。
ですので、ここではこう言い直しましょう。
「高田幼稚園は“ほとけさまの幼稚園”です」と。
これは何も、園長や先生たちが「ほとけさまのように素晴らしい人間だ」ということではなく、
(いや、園長はともかく、自慢の先生たちですが)
また「うちに来る以上、仏教を理解してもらわなきゃ困りますよ!」ということでももちろんなく、
「ほとけさまのもと、子どもたちや保護者の皆さん、先生たちが同じ“ほとけの子”として、ともに生きる幼稚園」ということです。
ほとけさまの前では、親も子も先生も園児もありません。
皆同じ、“ほとけの子”です。
皆、共に生きる仲間同士です。
仲間と言っても、無理して仲良くしなきゃいけないとか、ケンカしちゃいけないとか、お友だちはいっぱい作らなくちゃいけないとか、さらにはいつもちゃんとしてなきゃいけないとか、人より勉強できなきゃいけないとか、立派じゃないといけないとか…ほとけさまは、そんなことは言いません。
「こうでなきゃいけない」「こうであるべき」なんて、ほとけさまは決して言わないのです。
それを言うのは、人間だけなのです。
真宗高田派の始まりの方である親鸞聖人は、
一一のはなのなかよりは
三十六百千億の
光明(こうみょう)てらしてほがらかに
いたらぬところはさらになし
という歌を作られました。
浄土(ほとけさまの国)に咲く花一つ一つから、三十六百千億の(たくさんの)光が放たれ、その光は届かないところはなく、私たち一人一人を照らしてくださる、という歌です。
ほとけさまは、人を選びません。
偉いとか偉くないとか、できるとかできないとか、良いとか悪いとか、そんなことは言いません。
なぜなら、ひとつひとつすべてが、かけがえのない、尊い、この世にたった一つのいのち(存在)だからです。
我々一人一人が、誰とも比べる必要のない、大切ないのちなのです。
それは真理です。
真理とは、「真(まこと)のこと」「本当のこと」であるということです。
仏教だから、教育だから等々、真理の前にはどんな言葉も不要です。
ただただ、それが本当のこと(自然)なのです。
ですから、外向きにはインクルーシブと言いますが(汗)、その言葉を使うまでもなく、
ほとけさまの高田幼稚園は「人を選ばない幼稚園」です。
あえて言うまでもなく、それが教育・保育の真(まこと)だからです。
(職員配置上、お子さまの安全を確保できない場合のみ、お断りさせていただくこともあります)
この話、長いだけでオチはありません(笑)
ただただ、園長の思いをお伝えしたく…
ご清聴ありがとうございました。
ご入園、お待ちしています(o^∇^o)ノ