園だより

2022.10.24

主体性を育む①~主体性って?~

今週も始まりました。
皆さま、どうぞよろしくお願いいたします。

今回は少し、子どもの主体性について書いてみたいと思います。

そもそも、主体性って何でしょう?
簡単に言えば、「自分で考えて自分で行動する」こと。

「どうすればいいの?」と誰かに決めてもらうのではなく、「こうしたい」「こうしよう」「こうしたらよいと思う」などなど、「自分のことは自分で考え、選択し、決定する」こと。
例えばある事を考える時、他人事ではなく自分のこととして考え行動できること。

「これからの時代を生きる子どもたちには主体性が求められている」と、保育業界にいるとよく聞きます。
そして、主体性を育むために子どもたち一人ひとりの姿をしっかり認め、丁寧に関わっていく必要がある、と。

「一人ひとりの姿をしっかり認め」「丁寧に関わる」というと、皆さんはどのような関わり方をイメージされますか?

さて、ここからは持論です。

私は、
「一人ひとりの姿をしっかり認め」⇒世間一般で言う「善し悪し」や「評価」ではなく、その子の育ちを真っすぐに見る、受け止める、信じる、親や先生に属する者としてではなく一人の人間として尊重する、親や先生が介入し過ぎない、思い通りにしようとしない etc.

「丁寧に関わる」⇒日々よく観察する、必要以上に手を出さない、次の一歩につながる問いかけをし続ける etc.

と考えています。

ここでひとつ、「主体性を育む」「子どもを尊重する」が先行し過ぎてしまい、子どもを𠮟れない大人にならないように注意しなければなりません。
「主体性・子どもを尊重する=いつでも子どもの好きにさせる」ではありません。

「好きなことを好きな時にする」は、ある意味では誰でもできることです。
主体性とは、ある限られた条件(ルールや秩序)の中でも発揮できるものでしょう。
(そもそも自由とは、自由のないところに自由を見出す心を指します。無秩序とは違います)

子どもがルールを守れないのは子ども自身が原因ではなく、周りの大人が曖昧な関わり方をしているからと言えるかも知れません。
叱ると言っても、大きな声で怒鳴ったり叩いたりする必要は全くなく、今それをして良いのか、今は何をするときなのか、「分かりやすくはっきりと示す」ことが求められます。
もちろんそれは簡単なことではありませんので、チャレンジし続けるしかありませんが。

つまり、子どもの主体性を育むということは、まず先に大人自身の主体性が求められるということなのだと、私はそう考えます。

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