園だより
2020.04.08
入園式
今日は「お花まつり」の日。
お花まつりは、お釈迦さまの誕生をお祝いする日です。
それは「仏教が生まれた日」とも言えます。
(実際に仏教がスタートするのはそれから35年ほど後のことなのですが)
お釈迦さまは誕生されてすぐに7歩歩き、「天上天下唯我独尊」(てんじょうてんげゆいがどくそん)と教えを説かれた、という言い伝えがあります。
ごく簡単に言えば、「この世界において、私たちの命はかけがえのない尊い存在である」というようなことでしょうか。
うーむ、何だかまだ硬い表現ですね。
うん。
何がどう考えても、くらべてしまいますよね。
自分と、あの人。
あの人の方がすごいとか、この人の方がすごいとか、あの人にくらべれば自分はマシだとか、あの人みたいな人生だったら良かったなとか…ふと思うと、人生の大部分の時間を、比較をして過ごしているような気さえします。
親の目線で考えるなら、うちの子と、よその子、どちらが賢いか、どちらが才能あるか…。
それで幸せだと思えるならまだしも、どちらかと言うと、苦しいですね。
優越感に浸っているときでさえも、本当は幸福ではなかったり。
「そんなん意味ないしどっちでもいいのよ~、あなたはあなたでしょ。別に他の誰かになる必要なんてこれっぽっちもないのよ~。そのままのあなたがとってもステキじゃないの!そういうあなたが大切なんだから。そういうあなただからこそ、大切なのよ。だってあなたって、この世界に一人しかいないのよ~」
と、キャラ設定が書いている私にもよく分かりませんが、お釈迦さまの言葉の意味は、そういうことなんだと思います。
比較し出したらキリがないわ苦しいわ、その割に何も意味ないわで…とても幸せには思えません。
今日は、入園式。
高田幼稚園の入園式を、花まつりの日に行うということは、私たちの宣言でもあります。
お釈迦さまのみ教えにならい、子どもたちを比較したり一定の価値観によって評価したりする保育ではなく、子どもたち一人ひとりを「ほとけの子」として尊重する保育を行いますという宣言です。
今日、44名の子どもたち、そして保護者の皆さまとこうして出会うことができました。
まずはそのことに感謝して、今は不安な情勢ではありますが、力強くともに歩んでいきましょう。
これから、どうぞよろしくお願いいたします。
ようこそ、高田幼稚園へ!