園だより
2023.05.18
自己肯定感①
「自己肯定感の育みが大切である」と言われてから久しい今日この頃。
私(園長)が子どもの頃はそのような概念はあまり世に広まっていなかったような気がしますが、最近では研究の賜物か、よくそういった文言を目にします。
確かに大切です、自己肯定感。
ただ、ここまでメディア等で言われてしまうと、「自己肯定感を育む」ことそのものが目的になってしまい保護者さんや先生たちはちょっとしんどい面もあるのでは?と思ったりもするのです。
(本来、自己肯定感は「育てる」ものではなく、「育まれる」ものですよね?)
また、「自己肯定感」は目には見えないので、幼児期に育っているのかどうか分かりにくいと思われる方もいるでしょう。
分かりにくいと、育っていないのかな?と思って不安になったり。
こういった状況の中、大人はちょっと必要以上にがんばってしまいそう。
それで、例えば「有識者」の方が「自己肯定感を育てるためには、〇〇だ~!」なんて言ってその方の著作がベストセラーになったりすると、その手法が正しいと信じざるを得ない。
それで、大人はさらにがんばろうと…
でも、当然ながら子どもは思い通りにはなりません。
「子どもとは?」=大人の思う通りに動かない存在ですよね(笑)
なぜなら、そもそも誰かを自分の思う通りになんてできないからです。
それは大人も子どもも同じ。
例え親子であろうと、お互いに、思い通りになんてできない。
なぜなら、「いのち」とは最初から、思い通りにならないものだからです。
思い通りにならないものを思い通りにしようとするわけですから、そこにストレスや苦しみが生まれるのは当然と言えば当然のことだと思うのです。
(つづく)