園だより

2020.04.28

not doing,but being

「おかあさん」と、子どもが、母を呼ぶ。
「なぁに?」と応えたけれど、特に用事がある様子でもない。
こんなことありませんか?
子育て支援センターやショッピングセンターの遊び場などで夢中になって遊んでいる我が子が、時々こちらを見ては、また遊びに夢中になる。
こんなことありませんか?

そんなとき、つい「何もないなら呼ばんといて!」とか言ってしまいそうになります(苦笑)

子どもの頃の自分を思い出してみると…えーっと、最近ちょっと思い出しにくくなっているのですが(笑)
がんばって記憶を絞り出してみると…うん。呼んでいましたね、用もないのに「おかあさん」と。何回も。
なのに、我が子には「うるさいな~、おとーちゃん今本読んどるんやからちょっと静かにしといてー!」みたいな(苦笑)
反省…。

大人になると、忘れてしまいますね、子どものときの思い。
子どものときに見ていた世界。
感じていたもの。
自分も間違いなく子どもだったはずなんですが、すっかり忘れてしまって、思い出すことができません。
それはステキな世界だったようにも思いますし、せつなかったり、かなしかったり、さびしかったり、そんな世界だったようにも思うのですが。
よく思い出せません。
だからなのか、子どもの思いを無視して、ズバッと一刀両断してしまったり。

用事なんて、きっとないんですよね。
お母さん(お父さん)がそこにいてくれることを確認しているだけで。
おかあさん?
なぁに?
そこにいてくれたら、お返事してくれたら、子どもはそれだけで安心できるんですよね。

ある先生に、「not doing,but being」という言葉を教えていただきました。
「何かをするよりも、ただそばにいること」というような意味だそうです。

親として、子どもに何かをしてあげたい、何かをしてあげなきゃという思い(焦り)があります。
ただ子どもは、お父さんお母さんがそばにいてくれたら、それだけで安心できるのだと思います。
それを私たちは、「親として」と自分に重い責任を課してしまうので、ときに苦しくなることがある。
もちろん、責任はあります。
とても大切なことです。
でも、まずは「何かをする」の前に、「そばにいる」ことが一番大切だと教えていただきました。
それは、身体がそばにいるということもそうですが、何よりも心がそばにいることが、子どもたちが一番願っていることかも知れませんね。

写真は、我が子が最近よく「読んで!」と持ってくる絵本です。
読むときに、体をピタっと私にくっつける我が子。
もちろん、絵本を楽しんでいるのでしょうけれど、それ以上に、私と過ごすことに心地良さを感じている、安心しているんだろうなと思うのです。
私は未熟な親ですが、でも、まずはここから、です。

ところで、絵本選び、どうされていますか?
子どもの頃にどんな絵本を与えれば良いのか…迷いますよね。
これは私個人の考えですが、絵本は、何でもいいとは言いませんけれど、親子で一緒に選べばいいのかなぁとも思います。
「いい絵本」という表現も見ますけれど、それよりも子どもが気に入った絵本が一番かも知れません。
教訓色の強い絵本や、親として「これは読んでもらわねば!」と強い思いで買ってくると…まったく読んでくれない、な~んてこともあります。
名作は読んでほしいなぁとか、いろいろと願いはあるんですけどね~。

追伸
【私が絵本を読み聞かせするときに、自分に言い聞かせていること】
① 解説をしない。(意味を伝えることを重要視しない。聞かれたら答えますが)
② そのページを読み終えても子どもが絵をじっくり見ているときは、先を急がない
③ 読み終わってすぐに「もう一回読んで」と言われても、怒らない(笑)
気力が持つ限りは、何回も読む。怒らないようにがんばる(笑)

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