園だより
2023.09.14
ジャニーズ事務所...etc.
また、「不適切保育」のニュースです。
私としては報道されている以上の事実関係は分かりませんので、ニュースの内容については何も言えないのですが…でも、本当のことだとしたら、許せないですね。
胸が痛いです。
同時に、こういった報道を見るといつも思うのが、保育士の方たちをそこまで追い詰めるのは何か…ということです。
そう考えると、これは決して他人事ではありません。
いつでもどこでも起こり得ることなんだと思うと…今回も我が園を振り返って、こういったことが起きないように、職員の皆が追い詰められないように、丁寧に園の運営をしていきたいという気持ちが強くなりました。
そこで、ジャニーズ事務所です。
特にジャニーズアーティストのファンでない私でも、とてもショッキングな事件です。
かなり動揺しました。
こちらも、報道されている以上のことは分かりません。
ただ、こういったことの根本にあると思われるのは、他では非常識とされていることでも、ある場所では常識、当たり前となっていることがある…ということです。
そして、ある場所での「常識」は、我々が思う以上に強い力で、そこに属している人たちの心を支配している、ということです。
ジャニーズ事務所の報道を見て、「嫌なら嫌と言えばいいのに」「その場から逃げればいいのに」「そこまでしてデビューしたかったの?」等々、思われた方もいるでしょう。
外から見ればそう思うのですが、実際にその中に入ってしまうと、その支配から逃れられないのが私たち人間なのでしょう。
不適切保育も同じことかも知れません。
例えば最初は一人から始まった暴言等が、徐々に、そこにいる人たちにとっての「常識」となる。
その常識は、最初は「こんなことおかしい」「こんなことあってはならない」と思っていた人をも飲み込んでいく。
「こんなことダメだ」と思いながらも、声を上げることもできず、自分も暴言を吐く側に回っていく。
誰も、子どもを痛めつけるために保育士を目指し、学びを積み重ねてきたわけではないはずなのに。
どの業界でも、十分に可能性のあることだと思います。
そういったことが積み重なっていくと、もう誰も声を上げることなんてできないくらい、それは「掟」にすらなっていくのではないでしょうか。
その「掟」の持つ支配力、拘束力はとってもとっても強く、ちょっとやそっとでは抗えない力です。
こういった事件は、私たちにどんな学びを与えてくれるのか。
いくつかあるかと思いますが、その一つは「自分で考え、行動する」ことの大切さだと思います。
加えて、「自分の選択を信じる」ことでしょうか。
それは、「“自分”を生きようとする」「自分の人生に責任を持とうとする」ということでもあるかも知れません。
不適切保育のことも、ジャニーズ事務所のことも、「自分で考え行動し、自分で選択し、他に依存するのではなく“自分”を生きようとし、自分の人生に責任を持とうとする生き方」の大切さを、我々に教えてくれているような気がしています。
被害に遭われた皆さまには、心よりお見舞いを申し上げます。
どうか、今後こういったことが起こることのないよう、心より願っています。
何より、私自身が一人の人間として、防止に取り組んで参りたいと思います。