園だより
2024.02.20
恩師
先日、園長の高校時代の恩師が「旭日小綬章」を受章されたということで、お祝いの席にご招待いただき、出席して参りました。
と、硬い書き出しになってしまいましたが、「旭日小綬章」だとか、何だか背筋が伸びますね。
「旭日小綬章」が何かをお知りになりたい方は、ぜひインターネットで検索を…ちなみに私はまったく存じ上げませんでした。
(写真はまるで私が受賞したように見えますね 笑)
お祝いの会の服装指定は「平服」となっていたので、ちょっと60年代のステージ衣装みたいな服(グループサウンズみたいな)を着て行ったら、皆さんスーツにビシッとネクタイを締められていて、「間違ったー!」と焦ってみても時すでに遅し。
周りを見渡したら錚々たるお顔ぶれ。
ただただ小さくなって過ごしていた私でございます。
(本当は、どなたかをつかまえてはベラベラと喋って楽しんでいましたが 笑)
そんな私に恩師は笑顔でひと言。
「なんや佐藤、テレビにでも出てるような感じやないか。なかなか男前やのぅ」と。
「先生、皆さんにそう言っていただいています!」
「よぅ、言うわ~!」
在学中と何も変わらない気さくなお人柄に、私も先生みたいな年の重ね方ができたらなぁと心から思ったのでした。
それにしても、恩師の前ではすっかり学生に戻るものですね。
大恩師に対し、高校時代のように生意気をたくさん言ってしまった私なのでした(汗)
高校一年生のとき、先生が「高校生になったらドストエフスキーくらい読まなあかんぞ」と仰いました。
今と違って素直な私は、「どすとえふすき~?本屋さんで買ってみよう…」と購入し読んでみたもののまったく意味が分からず。
読み進めるのも大変で、読んではウトウト、読んではウトウト…それでも、出版されている本を順番に読んだものでした。
未だによく分かりませんけれど。
でも実は、そのことがきっかけで外国文学に傾倒した時期があり、その要素は今の私を作っている大きな部分でもあります。
とにかく勉強が嫌いで、興味も湧かず、成績も一向に良くならず、先生にはよく厳しく叱られましたけれど(汗)先生と出会わせていただいたことは本当に幸せなことだなぁと、「師」を持つ幸せを改めて思わせていただく時間を過ごすことができました。
先生、どうかこれからもずーっと、元気でお過ごしください。
周りの皆さんは先生を「優しい」と仰るけれど、私にとっては厳しい方でもありました。
でも、その厳しさが、私をお育てくださったのだと思っています。
DV、不適切保育、ハラスメント…こんなものは論外です。
絶対に許されないことです。
誰が何と言おうと、私は絶対に許しません。
けれど、今の世の中、こういった論外のものと本来の「厳しさ」を混同している向きがあるように思えてなりません。
本来の厳しさとは、「助けを求められていないときまで余計な手出しをしない」「手を出さずに待つ」ということだと思うのですが。
「気持ちに寄り添う」、これは「相手の言うことを何でも聞く」こととイコールではないと考えています。
人生は喜びも多いけれど、苦しみや痛みも多いでしょう。
そういった「人生の荒波」に立ち向かうとき、その中を「生き抜く力」は、厳しさの中から育まれる部分もあると思うのですが、皆さんはいかが思われますか?