園だより
2020.06.02
幸せですか?
幼稚園の向かいにある家が、解体されています。
ショベルカーが活躍していますが、これに子どもたちは夢中。
「はたらくくるま」子どもたちは大好きですよね。
園庭の築山やすべり台にのぼると解体の様子が見えるので、ここのところ高い場所は子どもたちの人気スポットになっています。
私はといいますと、実はちょっとだけセンチメンタル。
解体されている光景を見ながら、頭の中に流れる曲はビートルズの「Golden Slumbers」
“昔 そこに道があった
その道は故郷に帰る道
おやすみ愛しい子 泣かないで
子守唄を歌ってあげるから”
家が無くなると、それが例え建て替えであったとしても「ひとつの時代が終わった」という気持ちになります。
この家に、住んでいた方の思い出がた~くさん詰まっているんだなぁと思うと、何だか寂しい気持ちになります。
持ち主さんはどんなお気持ちでいらっしゃるのでしょうか。
今、皆さんは幸せですか?
いえいえ、私を含め誰にでもそれぞれに事情がありますからね、私たちの人生は周りが思うほど単純ではなく、幸せに思う瞬間もあれば同時に苦しみもあるわけなので、そしてまた「幸せと思えない人生はダメ」ではないですから、それはあくまで価値観の一つであって、どんな人生でも、良いも良くないも無いのですが。
「これが正解」というのはありませんが、
ただ、幸せというのは時間が過ぎてから分かるものなのかなぁという思いはありまして。
そう考えると、ひょっとしたら今、幸せなのかも…と。
今そう思えなくても、「何の変哲もない、むしろしんどい日々」と思っていたとしても、実は幸せなのかも。
例えば、私の人生に何かびっくりするようなことが起きたりはしませんけれども、この繰り返しのような毎日が、家族も含めてこの日々に出会っている人たちとの時間が、実は私の人生の宝物なのではないかと。
将来、何であのときに気づけなかったんだろう、何でもっと大切にできなかったんだろう…と後悔する日が来るのかも知れません。
それなら、何気ない一つひとつをもっと大切にして、「ありがとう」って思いながら日々生活できたらなぁ…。
そんなことを考えながら、解体されていく家を見ていました。
あっ、「仕事しなさい!」というご指摘、ごもっともです。